仕事が原因のケガや病気、労災保険なら治療費の負担ゼロ!補償内容を解説

社会保険

もし仕事中や通勤中にケガをしたら、どうしますか? 

答えは、「労災保険を使って治療をする」です。

日本でお仕事をお探しの方はご相談ください!

労災保険は、日本の社会保険の1つ。仕事が原因でケガや病気をしたときに、治療費をカバーしてくれる保険です。

健康保険と似ていますが、健康保険の対象がプライベートでのケガや病気なのに対し、労災保険は仕事中や通勤中に限られています。原則として、労災保険の対象になるケガや病気には、健康保険は使えません。

健康保険では治療費は3割負担ですが、労災保険は自己負担ゼロ。診察だけでなく、薬代や入院費など、治療に必要なものは全て保険で賄われます。ケガや病気で働けず賃金がもらえない場合や、障害が残った場合、死亡した場合などにも給付金が支払われるなど、より手厚い保障が受けられます。

では、どんな場合に労災保険の対象となるのか、具体例を見てみましょう。

■労災保険の対象となるケース
・倉庫内での作業中に熱中症をおこした
・工場での作業中に機械に指を挟み負傷した
・介護業務中、利用者を支えようとしてぎっくり腰になった
・自転車で通勤中、転倒して全身を打撲した
・職場でひどい嫌がらせやいじめを受けうつ病になった など

このように、様々なケースが労災保険の対象となります。

労災保険の注意点を見てみましょう。

■労災保険の注意点
①労災病院または労災指定の医療機関での治療が必要
労災保険を使って自己負担ゼロで治療を受けるには、原則として労災病院または労災指定の医療機関を受診する必要があります。他の医療機関を利用した場合は、いったん治療費を負担し、請求の手続きをすることで全額返還されます。

②労災保険の対象にならない場合もある
仕事中や通勤中でも、さぼっていたり大きく寄り道していたりと、私的な行動が原因の場合は労災保険の対象外です。休憩時間の自由行動や自由参加の会社の宴会など、業務と関係ない場面でのケガや病気も対象外です。

③精神障害の労災認定には時間がかかる
労災保険では、肉体的なケガや病気だけでなく、うつ病など精神的なダメージもカバーします。ただし、精神面の場合、仕事が原因であると立証するのが困難なことが多く、労災保険の対象と認められるまでに半年以上かかることも珍しくありません。

業務中のケガや病気は、まず会社に報告したうえで受診しましょう。労災保険の対象であると認められれば、治療費の負担はゼロになります。労災保険の申請には、会社のサポートが必要です。いざという時に協力的な会社なら、信頼できますね。

なお、労災保険の保険料は、全て会社負担ですので、健康保険や厚生年金保険、雇用保険と違って給料から天引きされることはありません。

安心して働くためにも、労災保険の対象範囲や注意点をしっかり頭に入れておきましょう。

本コラムは、日本での生活に役立つ知識や情報をお届けし、頑張るあなたを応援しています。

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