1年に一度きりの逢瀬に願いを託して。日本の七夕の風習を解説。

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星に願い事をするとしたら、何を願いますか?

7月7日は七夕の日。日本では、七夕の日に星に願い事をすると叶うと言われています。

七夕は、中国から伝わった伝説と伝統行事が日本独自に進化したもの。七夕の風習は、中国はもちろん、台湾や韓国、ベトナムなど各国にありますが、祝い方は国によって違うようです。今回は、日本の七夕の伝説と風習をご紹介しましょう。

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日本の七夕伝説
天の神様には、織姫という機織りのとても上手な娘がいました。天の神様は、年頃の娘のためを思い、彦星という働き者の牛飼いの青年と結婚させることにしました。

織姫と彦星は、出会ったとたんにお互いが大好きになりました。ところが、一緒に過ごすのが楽しすぎて、まったく働かなくなってしまったのです。

怒った天の神様は、2人を天の川の両側に隔て、「真面目に働くなら、1年に一度、七夕の日だけは会ってもよい」と言いました。

それを聞いて、織姫も彦星も一生懸命働くようになりました。そして、七夕にはカササギの背に乗って天の川を渡り、つかの間の逢瀬を楽しむようになったのです。

織姫はこと座のベガ、彦星はわし座のアルタイルです。この伝説が、いつしか夜空を見上げて二人の再会を喜びながら、願い事を星に祈る日になりました。

日本の七夕の行事
願い事を書いた短冊(細長く切った紙)と七夕飾りを笹に吊るします。短冊は、中国の陰陽五行説を由来とする5色で、それぞれ意味があります。陰陽五行説は、自然界はすべて木・火・土・金・水の5つにあてはまるという考え方です。木は緑色、火は赤色、土は黄色、金は白色、水は黒色もしくは紫色や黄色になります。

・青…徳を積む
・赤…家族や先祖への感謝
・黄…人への思いやり

・白…義務や決まりを守る
・黒(紫・緑)…学業の向上

七夕飾りも、金運上昇を願う「巾着」や、裁縫の上達を願う「吹き流し」、災いの身代わりになる「紙衣(かみこ)」、長寿を願う「折り鶴」など、たくさんの種類があります。

七夕の時期には、日本各地で七夕にちなんだイベントが開催されます。ショッピングモールなどでは、大きな七夕飾りと短冊を設置しているところもあり、誰でも自由に願い事を書けます。職場に七夕飾りが置かれているところもあるかもしれませんね。

あなただけの目標や夢を短冊に書いて、七夕の夜空に祈ってみませんか?

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